concert

音楽会


『芸術は心の財産になる』

先日久しぶりに音楽会に行って感じたことです。
自分が芸術家として携わることはもちろん、鑑賞するのもまた違った意味での財産として心に残ると思っています。

幼い頃、外食は特別な日のこと、オーダーは基本単品でデザートはなし。
レストランに行き他の席でこども達がパフェやケーキを食べていたりセットのサラダやスープがテーブルに並ぶのを見ては羨ましく、時にはふくれっ面をしていたこともありました。
洋服は母が自分の衣類をリメイクしたものや、三姉妹の真ん中だった私は姉のお下がりを着ることが多く自分が着古して妹には新しい服がやってくることもあったりで、デパートにディスプレイされたフワフワした新品の洋服が欲しくてたまらない気持ちになったこともありました。
それは環境や兄弟編成に関わらず、こども時代の我儘や欲張りの感情としてある程度自然なことだったのかなとも思っています。
大人になり、親になり、わかることのなんと多いことか。

そんななか、幼少時代から父は定期的に家族を芸術鑑賞へ連れて行ってくれました。
本場イタリアのオペラやクラシックコンサートは、外国語がわからないこども時代には退屈なシーンもありましたが、とても貴重な経験をさせてくれたことに今では感謝の気持ちしかありません。

社会人になって初めて両親をオペラに招くことができた時は、とても嬉しかった。
その日の幕間に父からお礼の言葉を告げられたシーンは、今でも脳裏に焼きついています。

たとえば映画は、封切りからしばらく待ってDVDになればレンタルして安価で観ることができるし、それを選択することもあります。
でもやっぱり、実物を観たり歌声や楽器が奏でる音を生で聴くこと。臨場感溢れる空間で芸術を味わうこと。そしてその素晴らしさを他の方々と共有できる喜びが、会場に足を運ぶことに繋がるなのかな
と思います。

さらに
芸術鑑賞をすると、しばらく余韻に浸りたくなります。
クラシックを聴いたあとは落ち着いたカフェで紅茶を飲みたくなるし、ジャズライブでは美味しいお酒をいただきたいな、そんな風に。

なので娘と映画を観たりミュージカルを楽しんだ後にも、ついついカフェでスイーツタイムをとっています。
別れを惜しむことはなく、同じ家に帰るのですけれど(*´︶`*)

とはいえ、自由に使える時間にもお金にも限りはあるので、その時々でベターな選択をしているつもりです♧

そんな娘と数年前にクラシックコンサートに行ったあとに娘が描いた絵がこちら

『動物たちの演奏会』
です。

コンサートの演奏も胸に響いたし
コンサートの想い出を描いた娘の絵にも頰が緩みました。

目で見て耳で聴いたものが、心の中で様々な反応を起こすこと。
同じ作品を見聞きしても、きっと感想は人の数だけあるのだと思うと、作りだすこと、クリエイティブなことに関われるのはありがたいことです。

幼い頃から描くことが大好きだった私は、絵を描くことを仕事にしてからも特別に絵画やイラストだけに時間を費やしてはいませんが、日々のあれこれ、好きなことや楽しいことのほとんどが描くことにつながっています。

これから”は”
専門知識を学びスキルアップを目指すこと。
そして
これから”も”
日々の暮らしの中にあるエッセンスや五感で吸収したものを、描いたり文字にして表現し伝えていくこと。
そんなことを大切に歩んでいこう♧
と志新たになることができた、水曜日。